- 103回群馬大会 (1)
SPECIALスレッド
ミランのドンナルンマ移籍が意味するフットボールの危うい未来
主さん
ID:015f1703 #0
1
コメント
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みんサカ掲示板 さん
ドンナルンマはお金じゃない気がするな。
お金だけならミランもかなり提示してるみたいだし。
勝てるチームで更なる高みを目指したいんでしょ。
ミラニスタの気持ちは痛いほどよくわかるが。
ここは未来ある若者のためにこころよく送り出してあげて欲しい。
お金だけならミランもかなり提示してるみたいだし。
勝てるチームで更なる高みを目指したいんでしょ。
ミラニスタの気持ちは痛いほどよくわかるが。
ここは未来ある若者のためにこころよく送り出してあげて欲しい。
ID: 9a61e531 #1
ジャンルイジ・ドンナルンマがミランを去るということが、フットボール界にとってどのような意味をもたらすのか。残されるのは、一人の有望なGKがまたしてもイタリアを去るという単純な事実だけではなく、フットボール界全体における問題なのだ。
かつて欧州で栄光の時を過ごしたミランはここ数年にわたり凋落の一途をたどり、移籍市場でも誰もが羨む移籍先と見なされることはなくなっている。そんな中、ジャンルイジ・ドンナルンマの台頭はまさに劇的であった。わずか16歳にしてミランの正守護神の座をつかんだ彼のエピソードはまさに“おとぎ話”と言えよう。
彼の飛躍はチームを取り巻く暗いニュースに苦しみ続けたミラニスタたちに希望を抱かせた。すべてのミランサポーターたちがドンナルンマに思いを寄せ、彼が成功を収めることは全てのミランサポーターたちと夢を分かち合うことだったとさえ言える。
しかし、ドンナルンマがミランからの契約延長のオファーを拒否したというニュースが駆け巡り、これまでのおとぎ話は幻であったかのように姿を消した。彼とミランの現行契約はあと12か月残っているが、ドンナルンマが契約延長を拒否したことにより、移籍金が発生する今夏で彼がミランを去る可能性が高くなったのだ。
ドンナルンマの決定を巡っては、代理人のミーノ・ライオラがそれを画策したとしてファンや専門家などから多くの批判にさらされた。この悪名高いイタリア系オランダ人はこれまでにもズラタン・イブラヒモビッチ、マリオ・バロテッリ、ポール・ポグバ、ヘンリク・ムヒタリアンといった選手たちの超高額移籍を実現してきたのだ。そして今回もドンナルンマにお金を重要視する価値感覚を吹き込んだとして広く非難されている。
だが実際、ライオラはクライアントである彼の選手としての利益のために、現在のフットボール界の抜け道をうまく探して大金を得ているだけだ。イブラヒモビッチ、ムヒタリアン、ポグバをマンチェスター・ユナイテッドへと送り込んだことで、彼自身膨大な金額を手にしたことは代理人としてはもっともなことである。バロテッリに至っては彼が儲けた最大の顧客と言えそうだ。そして次はドンナルンマだ。ライオラの行動は時に批判を受けやすいが、フットボールの世界に立つ若者に自らの才能に値する契約金を手にできるように働いているということもできる。
もちろん、モラルの面から言えばライオラのやり口には疑問を抱かざるを得ない。だが同時に選手の意見を無視し、自身の利益のみを考える代理人も存在するのだ。まだ契約の残る選手との事前の同意を得ることなく、クラブ間の移籍を計画するばかりの代理人よりはライオラを選ぶほうがマシとも言えるだろう。
だがミランのファンに対するドンナルンマの決定は心臓をえぐるようなものだった。パリ・サンジェルマン、レアル・マドリー、そしてマンチェスター・ユナイテッドが若きスーパースターの獲得を狙っているとされ、ミランは才能あふれる偉大な選手抜きに今後は戦っていかなければならないことはほぼ確実。それはまさに絶望を意味するのだ。
近年、イタリアの舞台からはパオロ・マルディーニ、フランコ・バレージ、アレッサンドロ・デル・ピエロ、ハビエル・サネッティ、そして最近ではフランチェスコ・トッティらが去って行った。そしてこのままジャンルイジ・ブッフォンが1年以内に引退するならば、それは最後のイタリアのヒーローが去るということだ。要するに、その後継者とも言われたドンナルンマが後には続かないということである。
ドンナルンマはクラブ一筋に生きる新世代のリーダーだと名指しされてきた。しかし今回の移籍により、ビジネス先行の戦略によってファンが離れていくという、フットボール界の危険な潮流を象徴する選手とみなされることになりそうだ。
選手の価値をお金で決めることと、お金では買えないファンの心を掴むこと。それはこれからもフットボール界において、簡単には答えの出せない大きな課題であるだろう。